雨中の上高地
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最終氷期から1万年以上経過した現在も氷河によって形成されたカール地形が残っている.
上高地は、飛騨山脈(北アルプス)の谷間(梓川)にある、大正池から横尾までの前後約10km、幅最大約1kmの堆積平野である。かつて岐阜県側に流れていた梓川が、焼岳火山群の白谷山の噴火堰き止められて池が生じ、そこに土砂が堆積して生まれたと考えられている。狭義にはこの平野のうち、観光名所として知られる河童橋の周辺だけを指す場合もある。この高度でこれほどの広さの平坦地は、日本では他に例が少ない。
気候的に山地帯(落葉広葉樹林帯)と亜高山帯針葉樹林の境界線付近の高度に位置しているため、ブナ、ミズナラ、シナノキ、ウラジロモミ、シラビソ、トウヒなど、両者の森林の要素が混在し、更にヤナギ類やカラマツを中心とする河川林や湿原が広がるなど、豊かな植生で知られている。最終氷期(ウルム氷期)には、上高地の上部に位置する槍沢と涸沢には山岳氷河が発達し、最も拡大した時期には氷河末端が上高地最深部の横尾にまで達していたと考えられている。最終氷期から1万年以上経過した現在も氷河によって形成されたカール地形が残っている。気候は亜寒帯湿潤気候(一部地域はツンドラ気候)である。1月の平均気温は-7.7℃、最低気温は-30℃を下回り非常に寒さが厳しく、日中の最高気温でも-20℃を下回ることがある。一方、8月の平均気温は19.7℃で日中でも22℃ほどにしかならず、夏季はかなり涼しい。一部で最暖月の平均気温が10℃に到達せずツンドラ気候となっている地域がある。
出典:WiKi
河童橋から穂高連峰を見えった
雨中の強い男!